咳や痰、ゼーゼー、ヒューヒューとした呼吸になる喘鳴などが現れ、呼吸が苦しくなるアレルギー疾患の1種です。子供の頃に発症するもの、という印象を持っている方もいますが、実際には15歳までに発症する小児喘息と、大人になってから発症する喘息に分かれます。
症状としては、呼吸困難、発作性の激しい咳、痰、急に動けなくなる、胸の痛み、動悸、息切れ、背中の張りなどがあります。
喘息の原因として、アレルギー物質に反応する「アレルギー型」、アレルゲンが特定できない「非アレルギー型」があり、アレルギー型の原因としては、花粉やハウスダスト、ダニ、食べ物、ペットなど、非アレルギー型の原因としては、過労やストレス、たばこ、香水などの匂い、職場などの特定の環境の中にいるときなど、多岐に渡ります。小児喘息は、「アレルギー型」が多く見られますが、成人喘息は「非アレルギー型」が多い傾向にあります。
風邪やインフルエンザなどの感染症が治っても、発症後8週間以上の長い期間、咳が続く場合は、咳喘息のおそれがあります。咳喘息は、通常の喘息と違い、ゼーゼー、ヒューヒューとした喘鳴は伴わず、淡があまりからまないといった特徴があり、1,2か月の薬物治療によって治ることが多いとされています。しかし、大人の3から4割、子供であれば更に高確率で、喘鳴を伴う喘息に移行してしまう可能性もあります。
治療は、発作が起きた時に行う治療と、症状が起こらない様コントロールする治療に大きく分かれ、この2つの治療で対応していくことになります。気道の炎症を抑えるお薬による治療で症状をコントロールし、発作が起きた際には、狭くなってしまった気道をすみやかに広げるお薬を使います。
症状がないときでも、気道の炎症は続いており、ホコリ、ダニなどのアレルゲンやタバコなどの刺激、ストレスなどが加わると、再び症状が現れてしまうので、毎日治療を続けることが大切です。
次のような症状にお悩みの方はご相談ください。
症状に関する関連用語も記載しております。
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症状として、
夜になると咳が止まらない、ゼーゼーと音を立てて息をしている、呼吸が苦しそうに見える、階段を上がると息切れする、深呼吸すると胸が痛む、咳が長引いて止まらない、朝方に咳がひどくなる、季節の変わり目に発作が起きる、走ったあとに咳き込む、胸が締め付けられる感じがする、冷たい空気で咳が出る、笑ったり泣いたりすると咳き込む、呼吸するとヒューヒュー音がする、咳の後に吐いてしまう、夜間に息苦しさで目が覚める、風邪をひいたあとに咳が止まらない、発作が起きると肩で息をしている、寝ている間も息が荒い、家のホコリで咳が出る、動物と接すると咳が出る、
が出るなどがあります。
症状に関する関連用語として、
気管支喘息、アレルギー性喘息、小児喘息、成人喘息、運動誘発性喘息、慢性気道炎症、吸入ステロイド薬、気管支拡張薬、発作時吸入薬、長時間作用型β刺激薬、抗ロイコトリエン薬、テオフィリン薬、定期的吸入療法、吸入指導、環境整備、アレルゲン対策、ハウスダスト対策、禁煙指導、呼吸機能検査、ピークフロー測定
等があります。